両国と言えば国技館もある相撲のメッカ、駅前にも横綱横丁なる通りがある。
横綱と言う割には随分と侘しい通りであるが、横丁と付いていればなるほどとも思える。
この横丁に入って間もないところに、文珠という蕎麦屋がある。
椅子は完備されているが立ちソバ屋の雰囲気を醸し出す敷居の低い店である。
営業中の表示の脇に、「そばもおつゆも自家製です」と控えめに掲示されている。
「かき揚げそば」が380円、玉子は生で50円、温玉で80円という値が付けられている。
財布の中身を確認すると、10円玉が6枚あった。
しからば、と「かき揚げそば+温玉」で460円を支払うことにした。
カツオブシの風味が強く感じられ、甘さもあるツユだ。
丼を持ってツユをすすると少し酸味も出てしまっている。
蕎麦はわずかながらコシを感じる麺で、ただ安いだけの駅ソバよりは気分がいい。
かき揚げは作り置き感は否めないが、厚みがある。
タマネギが主役でニンジンと長ネギが少々、まばらに入った桜エビがいい香味を出している。
もう少しサクッとしてれば言うことないんだけどな。
かけそば300円で頑張っている店にこれ以上求めるのも野暮というものだろう。
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